うちの夫は人類最弱

まんぼうレベルの生存能力の夫をもつ人類最強妻のブログ

乳がんでも可愛いビキニが着たい#乳がんビキニプロジェクト

乳がん全摘出後はビキニを着られない?

どうもオーストラリアのヌーサ在住のサーファーKTです。

私は25歳の時に乳がんになり、左胸を全摘出した。

左胸はまっ平ら。筋肉は取っていないので、皮膚の下は筋肉とあばら。痩せている男性のような胸の状態になっている。

そんな私だが、サーフィンが趣味なのでもちろん水着を毎日着る。

でもやっぱりビキニは着れない。胸元が開いている服も着れない。どうしても胸元の肉がないのが不自然だからだ。右側は鎖骨の下から膨らんでいくのに対して、左側はまっすぐ鎖骨から平らになっている。

普段は乳がん治療後用のパットをブラジャーの中にぽんっと入れて服を着ているので不自然ではないが、胸元が見えそうだとやっぱり気を使う。

 

オーストラリアのレストランで着用しないといけない制服のTシャツも胸元ががっつり開いているのでキャミソールを着てなんとか見えないように工夫しているが、夏の暑い時期に重ね着は本当に辛い。

 

なにより、そこら中にビーチがあるヌーサで、ビキニが着れないなんてとても切ない。ましてやサーファー。水着が正装といっても過言ではないくらいなのに可愛い水着が着れないなんて。

夏が来るたびに、周りのサーファーの女の子たちが可愛いビキニやビーチウェアを身にまとっているのを羨ましく思う日々。

そんな私がだいたい着ているのはノースリーブのウェットベスト。

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足と腕と顔は真っ黒、おなかだけ真っ白という姿に。

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なんとかしてビキニを着れないかと何度もチャレンジしたけれど、そのたびに偽パイを流して大慌て。


なにせだいたい3万円ほどもする私の偽パイ。

シリコンでやわらかくとても質がよいので本当はサーフィンなんて激しいスポーツには使わない方が良いのだろうけど。

購入の際に「サーフィン用に」と相談をしたら、ボディバランスを崩さないためにもある程度同じくらいの重みのあるパッドが良いでしょうとのことだった。

一度、波は小さいが流れが強いコンディションの時に流してしまい、人に拾われてしまったことも。その時は沖で探しに探したけど見つからず諦めて半分ペタンコの胸を隠しながら海から上がったらなんと浜に打ち上げられていた。

私が気づいた時には、カナダ人の男性サーファーがおもむろにその打ち上げられた偽パイを拾い上げ、不思議そうに眺めていた。

ただの偽パイなら恥ずかしいだけで済んだかもしれないが、乳がんのためのパットだと知ったら悪く思うかな、と申し訳なさでいっぱいになりながらその男性に声をかけた。男性はsorryとproud of youのような事を言って励ましてくれたものの、なんとも滑稽な景色であった。

 

それからは、いくら波が小さくてもビキニでのサーフィンに危険を感じ、必ずビキニの上にベストかタッパーを羽織るようにしている。

 

しかし。しかし。

やっぱり可愛いビキニが着たいのである。32歳とはいえ私も女である。

もう一度言うが、水着は私にとって一番大事な服である。

自分の一番大事な時をともに過ごすビーチウェアは可愛いに越した事はない。

そこで今後私は「乳がんビキニプロジェクト」と題して、いかに美しく快適で、かつ安全安心のビキニを改造できるか挑戦してみようと思う。

興味のある方はぜひ参加してみてほしい。

第一弾は、こちら。

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黒のフィットネスブラ。

この内側に薄いパットを入れる用のポケットがある。

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ここを少し開いてシリコンパットを入れるのだが、中がつながっていて動くのでちょうど谷間の部分の表の布と裏地をマジックテープでくっつけた。


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そして入り口部分にもマジックテープを取り付け、パットが中から飛び出てこないように工夫した。

これでドルフィンをした時の上からの水圧でパットが下に流れる事もないし、巻かれた時の多方向からの水圧にも対応できるはず。


さらにこの黒のフィットネスブラをインナーとして上から可愛いビキニを合わせることも可能である。

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今後実際にサーフィンで使用してからレビューをしたいと思う。

これでひとつ不安がなくなれば、可能性がひとつ広がるだろう。

そしてこれによって着れる水着の種類が格段に増えたことは間違いない。オーストラリアはまだ冬だが最近は春の気配もしている。ビキニでサーフィンできる春夏まであと3ヶ月ほどだろうか。これからまだまだ改良を重ねて機能的で可愛いビーチウェアを改造していきたい。


今もし同じことで悩んでいる人やアイデアを持った人がいたらぜひ教えて頂きたい。一緒に快適なビーチライフを送りましょう。


これからの目標として、

私がサーファーとして活躍する事で、乳がんへの理解を深めたり乳がん経験者がもっとビーチライフを楽しめるようなビーチウェアが開発されたり、ガンを含め色んなバックグラウンドをもった人たちがそれぞれの人生の可能性を広げていくきっかけになれたらと思っています。

ぜひ、応援お願いします!


以上、KT@noosa でした。